宮川路子の水素栄養療法

主治医が教えてくれない水素・栄養療法の話   うつ、がん、アンチエイジング

ビタミンDは人類を救う 〜健康増進と病気の予防・治療・長寿〜  がん、認知症、インフルエンザ、花粉症、ダイエット、精神疾患、ひきこもり、テロメア延長、アンチエイジング


 

ビタミンDは万能薬

ビタミンDはびっくりするほど多くの疾患の予防、治療に有効です。
アレルギー、花粉症、各種精神疾患、がん、認知症などにも効果があり、テロメアを伸ばし、老化を防止し、アンチエイジングまで期待できるのです。

ビタミンDは太陽に当たることによって体内で誘導されます。

一般的には消化管においてカルシウムの吸収を促進して血清中のカルシウムとリンの濃度を適切に保つ働きをすると言われています。これにより、骨の正常な石灰化、骨の成長、再構築にも重要な役割を果たしています。さらに、低カルシウムによるテタニー(低カルシウム、高リンの状態で神経の興奮性が亢進し、筋肉に強直性の痙攣が起きること)を予防します。

ビタミンDは通常小児のくる病、成人の骨軟化症、高齢者の骨粗鬆症の予防、治療に有効であるとされ、治療薬として用いられています。けれども、その他にもありとあらゆる病気に効く可能性があるのです。

Pubmedで検索をかけると現在(2018年11月)約8万件の論文がヒットします。私はものすごい時間をかけてこれらの論文を読み込んでいます。参考文献をご紹介できないほどの数です。

あまりにも素晴らしいビタミンDの効果の数々に感動を覚えます。ビタミンDが太陽に当たることによって体内で作られることを考えると、まさに「太陽の恵み」であると感じます。
ただし、日本において現在では、ビタミンDの効果はあまり注目されていませんし、サプリメントを飲んでいる人の数は多くありません。伝統ある肝油ドロップにはビタミンDが1粒に200IU含まれてはいますが、量が足りません。
数あるサプリメントの中でビタミンDを摂ることの意義がとても大きいと確信しました。

ぜひ多くの方にビタミンDのサプリメントを飲み始めて頂きたいと考えています。

私がビタミンDに注目したきっけけ

私は長い間老人ホームで産業医を務めていました。仕事ではありましたが、多くのことを学びました。その中で、気づかされたとても大切なこと、それがビタミンDの可能性です。

老人は清潔にしていてもいろいろと感染症にかかることがあります。足の水虫は大きい問題のひとつでした。もともと免疫力も低下していますし、塗り薬はあまり効果がありません。そこであるとき看護師さんとともに、ご老人の足を太陽にあてることを思いつきました。寝たきりであってもベッドを窓に向けて裸足にして1日数時間あてるのです。
都内の老人ホームにしては広い部屋と、窓に面して良く陽が差し込む明るく広い廊下があるからこそできたことだと思いますが、ものすごい効果でした。薬よりも、何よりも日光が効くのだ、これぞ「太陽の恵み」だと確信したのです。

そういえば、感染症に対して皮膚科で紫外線治療が行われていますし、わきが治療として市販でも機械が売られていたりします(ただし、わきがの治療としては、汗ばんだ脇の下に発生する細菌を殺す効果ですから、汗そのものを止めるわけではなく、使用し続けなければいけません。汗自体を出なくするのは手術で汗腺を取り除くしかありません)。

もちろん、裸足で日光を当てる治療は乾燥させるということも効果のひとつであったと考えます。けれども何よりも劇的に効いたのは、ビタミンDではないかと、考えるようになりました。ビタミンDは感染症の予防、治療に効果があるのですから、水虫にも良いに違いありません。

ただし、ビタミンDと白癬(水虫)の関係について研究した論文は現時点ではまだ1例もありません。私はこの関係について、特別養護老人ホームで研究してみたいと考えています。

ビタミンDの働き

ビタミンDは体内におけるほとんど全ての細胞にそのリセプター(受容体)が存在しています。そして、ビタミンDは細胞、臓器の機能に大きい影響を与えているのです。そのために、ビタミンDには次のような働きがあります。
 
 細胞成長、増殖、分化、アポトーシスの調節
 免疫の機能強化
 心血管、循環機能を強化
 呼吸機能の強化、
 脳神経の発達強化、
 神経伝達を高める
 筋骨格系の機能強化
 カルシウムレベルの調整
 抗酸化機能
 炎症を抑える
 抗腫瘍効果

ビタミンDによる効果が期待できる疾患

がん、肥満、喘息、高血圧、糖尿病(Ⅰ型、Ⅱ型)、メタボリックシンドローム、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)、自己免疫疾患(関節リウマチ、SLE、強皮症など)、アレルギー性疾患(花粉症、アトピー性皮膚炎)、慢性閉塞性肺疾患、線維筋痛症、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、認知機能障害、うつ病、統合失調症、睡眠障害、自閉症、ADHD、不妊症、精子機能の改善(数、運動率の改善)、勃起障害、妊娠合併症、月経困難症、月経前症候群、子宮筋腫、虫歯、骨粗鬆症、歯周病、にきび、湿疹、創傷治癒、貧血など

ビタミンDの単位と必要摂取量

以前はmgで表されていたビタミンDの単位ですが、現在はIU(国際単位)とマイクログラム(µg)で表示されるようになっています。

40 IUが1µgに相当します。

国際単位がメインで使われるようになったのは多くのビタミンについて共通している現象です。おそらく、あまりにもビタミンDの効果が大きいため、多くの病気が治ってしまうと、薬が売れなくなって被害をこうむると危惧した製薬業界が、単位を変更して摂取量を下げようとしたのではないかと言われています。現在の推奨摂取量はすべてのビタミンにおいて少な過ぎるのです。

ビタミンDの推奨量は性別、年齢によって異なります。日本の食事摂取基準2015年版によると、男女とも成人は600IU、70歳を超えると800IUとなっています(月経のある女性は700IU)。けれども、これでは少な過ぎます。しかも、実際のビタミンDの摂取量は、これをかなり下回っていることが報告されているのです。

ビタミンDの必要量には個人差がありますから、摂取量は血液検査を行って摂取量を決める必要があります。栄養療法に理解のあるクリニックでビタミンDの濃度を測ってもらってください。

血中濃度で最低でも40ng/ml(各種のがんの研究でリスクを抑えるとされている濃度)以上、できれば100ng/mlを目標としてください。

私は、成人は1日10000IU摂取してもよいと考えています(1)。
最低、1日5000IUを摂ってください。

私がお勧めしているサプリメントではだいたい1錠が5000IU〜10000IUとなっています。これ以上の大量投与を行う場合には栄養療法の専門医の指導の下で確実に定期的な血中濃度を測定をすることをおすすめします。

ビタミンDを多く含む食品

しらす干し、イクラ、鮭、サンマ、にしん、ウナギ、マグロのとろ、さば、かれい、かじきなどの魚類。
卵黄、きくらげ、干しシイタケなど。

日本人のビタミンD不足の原因

ビタミンDは日光に当たると体内で誘導されます。昔はみなお日様にたくさん当たっていましたからビタミンD不足は無かったと思われます。もやしっこと言われるように、家に引きこもって陽にあたらず、真っ白の子供はくる病にかかって足が曲がったりしたものですが、まず普通の健康な人では不足になることはありませんでした。

ところが、1980年代に、紫外線による皮膚がんの危険性が大きく取り上げられるようになりました。太陽にできるだけ当たらないように推奨され始サンスクリーン剤(日焼け止め)が、当たり前のように使われるようになっています。母子手帳からも、日光浴の文字は消されました。このために、日本人のビタミンD不足が増えたと思われます。そして、上でご紹介したような多くの症状、病気が増加したと考えられます。

また、年齢が高くなるとビタミンDの濃度が下がります。

ほかにも、肥満、慢性腎不全、リンパ腫、原発性副甲状腺機能亢進症、結核、真菌症、リーキーガット症候群などの病気、そしててんかんの薬などによってもビタミンDの不足が起ることがわかっています。

ビタミンDの囚人研究

ビタミンDについては、面白いことに囚人の集団においていくつも研究が行われています。囚人は太陽に当たる時間が制限されていることから、ビタミンDの血中濃度は季節的な変動を受けやすく、その影響について結果を得られやすいためでしょう。

マサチューセッツの刑務所で行われた研究(2)では、冬から春にかけてのビタミンD血中濃度が下がること、肌の色が濃い黒人の濃度は白人に比べて低いことがわかりました。体内で誘導されるビタミンDは太陽に左右されるため季節変動があること、そして同じように太陽に当たったとしても誘導される量には個人差があるのです。

米国では、黒人の結核の罹患率が白人に比べて高いことが報告されています(3)。もちろんその理由として、社会階級や収入などの違いが影響を与えているのは間違いありませんが、同じように陽に当たっても、誘導されるビタミンDが少ないことも原因となっていると考えられます。

ビタミンDの副作用

ビタミンDの過剰摂取による副作用はまず起りません。ほとんどの健常者では、1日10000IUまでは安全に服用できると報告されていますし、1日50000IUを摂った場合でも有害であるという報告はなされていません(1)。

ただし、注意しなければいけないのはビタミンDによる症状が出ない場合でも、多量摂取に伴い、ビタミンK2が不足するため、その不足による症状が出る可能性があることです(4)。ビタミンK2は骨からのカルシウムの溶出を防ぐ働きをしています。これが不足すると骨が脆弱化したり、歯が弱くなって虫歯になったりします。

よって、ビタミンDのサプリを摂るときにはビタミンK2を一緒に摂ることが望ましいと考えます。そのため、ビタミンDとビタミンK2がセットになったサプリメントが販売されています。もしビタミンD単体のサプリメントを飲むのであれば、ビタミンKが多く含まれる食事、例えば納豆などを毎日必ず1パック食べるなどすると良いでしょう。

また、副作用と言えるかどうかわかりませんが、ビタミンDを大容量で摂ると多少便秘気味になる人がいるという報告がありますので、便秘気味の方はマグネシウムを多めに摂る、あるいはビタミンCフラッシュで対応してください。

ビタミンDとマグネシウム

ビタミンDの活性化にはマグネシウムが必要です。ビタミンDの代謝において複数の反応がマグネシウムを補酵素として用いるのです。
マグネシウムが不足すると副甲状腺ホルモンの分泌が低下してビタミンDの受容体の数が減少することが知られています。
ですから、いくらビタミンDを摂っても、マグネシウムが不足するとビタミンDの濃度は上昇しません。

そして、ビタミンDの血中濃度が高いと赤血球中のマグネシウムの値が低くなることがあります。
マグネシウム摂取量がビタミンD欠乏の発現と逆相関することも示されています(5)。
マグネシウムもサプリメントで摂ることが望まれます。
ビタミンDのサプリメントを摂る際にはマグネシウム濃度もともに確認し、足りないようでしたら、マグネシウムサプリを摂るようにしてください。

また、マグネシウムの補充については、腎機能が低下している方、慢性腎不全の方は溶注意ですので、主治医とご相談ください。

各種疾患に対する効果

1)ビタミンDの抗がん効果

がんについては、以前から海外ではビタミンDががんの予防に効果があるという研究(6.7)がなされており、肝臓の染色体の異常、DNA鎖切断を防ぎ、肝臓がん、結腸直腸がん、前立腺がん、肺がん、膵臓がん(8)、卵巣がん(9)などのリスクを下げることが報告されています。

ビタミンDの活性型であるカルシトリオールは腫瘍のアポトーシス(自死)を引き起こし、腫瘍への血流を制限して腫瘍を縮小させると言われています。

この度、日本人においてもビタミンDの抗がん効果について同様の研究結果が発表されました。世界的に権威のあるBMJという雑誌に論文が掲載されています(10)。

国立がんセンターが行った大規模なコホート研究において、ビタミンDの濃度が高いほど全がんの危険性が25%も低いことがわかりました。また、肝臓がんについてはビタミンD濃度と強い逆相関(ビタミンD濃度が高いと肝臓がんのリスクが最大で55%も下がる)を認めました。非常に信頼性の高い研究結果であり、ビタミンDの抗がん効果は確実であるといえると思います。

卵巣がんでは、ビタミンDとカルシウムを一緒に摂取することでよりリスクが下がることが報告されています。

2)風邪・インフルエンザの予防と治療

冬に風邪が多いのは何故でしょう?

ビタミンDの効果を理解すると、日光が足りず、ビタミンDの血中濃度が下がるからと考えることができるのです。ビタミンDのインフルエンザ予防効果については、いろいろな研究があります(11,12)。

妊娠中の女性はとくにビタミンD濃度が低いため、インフルエンザに罹りやすくなります(12)。

カナダのある病院では、インフルエンザの患者には

「50000IUの1回投与」、または「10000IUを1日3回2、3日投与」

すると48〜72時間で症状は完全に抑えられるとする治療法を提唱しています。彼らはこの治療法を”ビタミンDのハンマー”と呼んでいます。副作用の心配がある高価な抗ウイルス薬を使用せず、10000IUが約10円と非常に安価なビタミンDで効果を得ることができているのです(11)。疫学的にしっかりとした結果はまだ得られていませんが、風邪についてはかなり効果があると報告されています。

炎症を抑える効果も明らかであり、特に冬にビタミンDを補給することは健康を守るために大切であると考えます。風邪をひいた場合には、大量にビタミンDを飲むとすぐに回復すると言われています。

3)自己免疫性疾患、アレルギー性疾患 花粉症も

ビタミンDは免疫機能を強化するとともに、過剰な反応を抑制します。オメガ3、ビタミンAとともにとることが推奨されています。
花粉症、アトピー性皮膚炎などをはじめとするアレルギー性疾患にも効果が期待されています。

ビタミンDは、出生後の乳児の腸内細菌叢の形成に影響を与えることが報告されています(13)。この研究ではビタミンDの濃度が高いほど、豊かな腸内細菌層が観察されました。腸内細菌層が免疫の状態をコントロールしていることを考えると、ビタミンD濃度を高めることによって、感染性疾患やアレルギー性疾患も予防することができると思われます。

思えば、陽をよく浴びる地域、たとえば東南アジア、アフリカでは花粉症はみられません。先進国で、日焼けを気にしてサンスクリーン剤を用いるようなところで多くみられるのです。このことを考えても、陽に当たる、ということがこれらの疾患の予防に役立つことが直感的にわかると思います。

4)各種感染症の予防

ビタミンDと感染症についての研究は数多くありますが、活動性結核の患者ではビタミンDの濃度がとても低いことが確認されています(14)ビタミンDは細胞の増殖、免疫、代謝機能に重要な役割を果たしています。血中濃度が低下すると感染症のリスクが増加し、重症度が上がります。

最近、この働きは細胞のオートファジーに関係していることがわかってきました。オートファジーは、ストレス下における細胞のホメオスタシス(恒常性)を維持するとともに、結核菌を含む多くの微生物の制御に重要な役割を果たします。

HIV患者におけるビタミンD欠乏症については多くの研究が行われています(15)。が最近の研究では、HIVは細胞のオートファジーの作用を低下させるため、ビタミンDなどオートファジーを誘発する薬剤がHIVの増殖を抑えることができることがわかってきました(16)。細菌、ウイルスなど多くの感染症においてビタミンDが予防、治療に効果的であると考えられます。

また、ビタミンDは免疫機能に大きい影響を与えます。そのため、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患にも効果があります。
とくに花粉症では粘膜を強化する働きがあるため、非常に効果が高いといわれています。ビタミンA、オメガ3などと一緒に摂るとより効果があります。

5)創傷治癒

糖尿病による足の潰瘍ができている患者の創傷の改善にもビタミンDが奏効することが最近次々に報告されています。あまりに論文の数が多く、ご紹介できないほどです。

脂質異常の改善、HsCRP,血沈、MDAレベルの改善、および血糖コントロール改善による間接的な創傷治癒効果も認めています(17)。

6)骨粗鬆症、骨折の予防、治療、骨のトラブル(腰痛、関節炎、関節痛など)

ビタミンDが骨を強くして骨粗鬆症、骨折、関節炎などの骨のトラブルを予防するのはすでに明らかです。腸管内でカルシウムの吸収を促進することによって、骨を強くします。腰痛や関節痛などもビタミンD投与で改善します。
最近では骨折した際の回復も助けることが報告されました(18)。

子供のときにビタミンD不足があると、低身長となることがあります。お子さんの身長の伸びを気にしている方にはビタミンDのサプリの摂取をおすすめします。子どもの身長を伸ばすための栄養療法はこちらをご覧ください。

7)肥満

 肥満の人は血中のビタミンDの濃度が低下していることは多くの研究によって報告されています(19,20)。ビタミンDの濃度が下がると、体内に脂肪を蓄える傾向があります。これは冬眠をする動物の血中ビタミンD濃度からも推測することができます。動物は日光が少なくなり、ビタミンDの濃度が下がるとたくさん食べて来るべき冬に備えるのです。

人においても、ビタミンD濃度の低下は食欲を亢進させる働きがあるのではないかと考えられます。また、肥満の人においては、体脂肪の量が多いため、有効な血中濃度を確保するためにはより多くのビタミンD摂取が必要であることになります。ビタミンDの必要量には個人差があるのです。

ビタミンDはダイエットの薬として使用することができます。ただし、この場合には数万IUの投与が必要になってきますので、栄養療法専門の医師の指導の下、血液検査を行いながら摂取してください。

8)うつ病

ビタミンDがうつ病と密接な関係があることはすでに明らかとなっています。うつ病患者ではビタミンDの血中濃度が低いのです。そして、ビタミンDの投与はうつ病患者の症状を軽減することが示唆されました(21)。この知見は、日照時間が少ない地域にうつ病が多いという事実とも矛盾しないものです。

この論文では、注意点として、カルシウムと一緒に補充されると腎結石を形成する危険性が上がる可能性が指摘されています。

9)糖尿病性腎症

糖尿病性腎症において、ビタミンDの低下が認められていますが、まだエビデンスとしては弱く、今後の研究が期待されています(22)。

以下、2019年25日追記です。
米軍の現役の軍人ならびに退役軍人を対象とした調査で、ビタミンD不足がうつ病のリスクとなることが最近発表された論文で示されました(42)。

以下、簡単に内容をご紹介します。

先行研究では、米軍人の12%、退役軍人の13%がうつであると推定されています。
軍人がうつになるとキャリアにとってマイナスとなるため、うつになっても報告せず、治療も受けないため、重症化することが懸念されています。
論文では、ビタミンDの血中濃度を測定することによって、本人の申し出がなくてもうつ病のリスクのある兵士をスクリーニングすることができる可能性があるとしています。効率よくうつをスクリーニングすることによって、軍のパフォーマンスを上げることができるのです。
ビタミンDはドーパミン、セロトニンの合成に関与しています。
対象におけるうつの有病率は4.37%でした。ビタミンD欠乏症は1%未満でした。
ビタミンD欠乏症(25ヒドロキシビタミンD [25(OH)D]レベル<20 ng / mL(50 nmol / L))の群ではそうでない群に比べて、うつ病は20.4%対4.2%と多くみられmビタミンD欠乏とうつ病の有意な関連がみられました(オッズ比5.84,p<0.001)。 医療機関を受診して血液検査でビタミンD濃度を測った人に対象が限られていることから、ビタミンD欠乏症の有病率が低くなっている可能性があるが、ビタミンD欠乏とうつ病との関係を強く示唆する報告であると考えられます。

10)炎症性腸疾患

潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患にもビタミンD治療が有効であることがわかっています。補助的な治療法としてはかなりの効果があがることが報告されています(23)。

11)自閉症

自閉症とビタミンDの欠乏症の間には密接な関係があることが指摘されています(24)。母親の妊娠中、および出生後のビタミンD不足が自閉症の発症に影響を与えるとされているのです。

妊娠中母親にビタミンD欠乏があると、4歳時点で確認した子供の運動レベル、精神発達に異常が生じる可能性があることが7065組の親子を調査した研究で明らかとなっています(25)。妊娠中には葉酸の欠乏がないようにサプリメントの摂取が推奨されていますが、ビタミンDも加えて摂取することが望まれます。

以前母子手帳には日光浴をさせましょうという記載がありましたが、現在は削除されています。これも子供のビタミンD不足を増加させる原因と考えられています。

また、母乳保育だけではビタミンDが不足することもわかっているため、母親は妊娠中からビタミンDをサプリメントでしっかりと摂取し、出産後は赤ちゃん用のビタミンDシロップを与えるようにすることが望まれます。

出生後の乳児の腸内細菌叢の形成にビタミンDが影響を与えることも報告されています(26)。研究ではビタミンDの濃度が高いほど、豊かな腸内細菌層が観察されました。腸内細菌層が免疫の状態をコントロールしていることを考えると、ビタミンD濃度を高めることによって、感染性疾患やアレルギー性疾患を予防することができると思われます。

参考 
「Autism and Vitamin D – Emily’s Story (Vitamin D Tales Book 1)」という本は、ビタミンDCouncilのCannell医師の指導の下、3人の自閉症の子供たちを高容量ビタミンDで治療し、劇的な改善を認めたエミリーという母親の物語です。
こちらを読むといかにビタミンDが自閉症に効果的かがわかります。

12)認知症・アルツハイマー病

ビタミンDの血中濃度(25-ヒドロキシビタミンD)が低いと認知症やアルツハイマー病のリスクが増加することがわかっています(27)。たとえば、ビタミンD濃度が25nmol/l未満であると、認知症は125%、アルツハイマー病が122%も増加することが示されました。

太陽を浴びることによるビタミンDの産生能力は年齢とともに低下しますが、それでも太陽を浴びるメリットはとても大きいと思います。
農家のお年よりは80歳、90歳になってもしっかりと畑に働きに出る人が多いと言います。身体を動かすことだけでなく、太陽に当たって真っ黒に日焼けすることも健康の秘訣であると考えられます。

認知症になりたくなければ、しっかり太陽を浴びましょう。また、ビタミンDのサプリメントを摂るようにしましょう。

13)不妊症

ビタミンDが女性の不妊と関係があることは以前から指摘されてきました。
まだ科学的根拠は明らかではありませんが、ビタミンDは排卵機能不全、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、子宮筋腫などにおいて調節的な役割を果たす可能性が示唆されています。
また、子宮内膜症もビタミンDの低下が免疫調節機能や抗炎症機能の低下を引き起こすことから発症すると言われています(28)。
更に、雄の動物実験、ヒトにおける研究ではビタミンDの欠乏症が性腺機能低下症、妊孕性の低下と関係があることを示しています(29)。ただし、生殖機能に対するビタミンDの効果については不明の点も多く、付随して引き起こされる低カルシウム血症、エストロゲン調節不全による間接的なものであると考えられています。

14)精神疾患  ひきこもり 統合失調症

最近、面白い論文(30)が発表されました。

精神病院で患者のビタミンD濃度(25(OH)D)を測ったところ、一般集団と比較して明らかにビタミンD欠乏症の割合が多かったというのです。604人の患者のうち、80.6%が25(OH)D <50nmol / Lで46.9%が25(OH)D欠乏症を示していました。

また、この研究では、ビタミンDの濃度はCRP(炎症反応)と逆相関を示していた(ビタミンD濃度が低いとCRPが高い)そうです。これは、ビタミンDが炎症を抑える効果を持つことと矛盾していません。ビタミンDが欠乏すると炎症が起こり、神経に何らかの影響を与えて精神疾患を引き起こす可能性があるのかもしれません。

別の論文(31)でも、統合失調症ではビタミンDの血中濃度が低く、炎症を表すサイトカインの値が高くなっていることが示されています。炎症と免疫、精神は密接な関係を持っているのです。
ビタミンDは炎症を抑えますから、統合失調症にも効果が期待できます。

以下は私の推測です。

ひきこもりの人にビタミンDが効果があるのではないかと考えています。
ひきこもりが長期化して何十年もひきこもったままになっているというケースが大幅に増えているそうです。
現在、若年者のひきこもり数よりも中高年のひきこもりの数のほうが多くなっているというニュースがありました。
もちろん、ひきこもりに入るきっかけは何かがあるとは思いますが、それが長期化する原因として、ビタミンDの不足があるのではないかと考えています。

ひきこもると太陽に当たりませんから、ビタミンDが足りなくなります。食事から摂るといっても十分なほどのビタミンDが摂れるような魚たっぷりの食事ができるとは思えません。多くは炭水化物中心の食事になります。もちろん、ビタミンDだけではなく、タンパク質やほかのビタミン類、ミネラルなども不足しているはずです。

精神を病んでしまうとますますひきこもりから抜け出ることができなくなります。

肉体労働の人には精神を病む人が少ないというのは常識です。太陽に当たって身体を動かすと心も身体も健全に保つことができるのです。
ひきこもりの方にはビタミンDを含むサプリメントを摂ってみることをお勧めしたいと個人的に考えています。

15)老化防止 アンチエイジング テロメアの延長

人は誰でも元気で長生きできることを望んでいます。長寿の秘密は細胞のテロメアの長さだということがわかってきています。
細胞のテロメアが短いほど、老化が進んでいるのです。

イギリスで行われた研究(32)では、2160名の女性(平均年齢49.4歳)について、ビタミンDの濃度と白血球のテロメア長との関係が検討されました。加齢によって白血球のテロメアは短縮しましたが、ビタミンD濃度とテロメア長との間には正の相関がみられました。つまり、ビタミンDの濃度が高いほど、テロメアの長さが長いのです。

CRP(炎症マーカー)の濃度とテロメア長、25-ヒドロキシビタミンDの濃度との間には負の関係が見られました。

ビタミンD濃度が最も高い人たちは最も低い人たちに比べ生物学的に5年若いということになります(5年長生きする可能性があるということです)。

被験者の約1/3(700人)がビタミンDのサプリメントを摂取していたために、ビタミンD摂取とテロメア長との関係が調べられました。
ビタミンDを摂取している人たちは摂取していない人たちに比べてテロメアが長いことがわかりました。

ビタミンDをサプリメントから摂取した場合でもテロメアが長く維持されることがわかったのです。

ビタミンDのこの作用は、炎症を抑えることによって活性酸素の生成を防ぎ、それによるテロメアの障害を抑制して、テロメア長が長く維持されたものと考えられます。

ビタミンDによるテロメア長の維持によって生物学的老化が5年ほど抑制されると考えられました。

さらに、別の研究(33)では、ビタミンDによるテロメア長の維持にテロメラーゼが関係しているかが検討されました。

ビタミンD不足が多く認められる肥満したアフリカ系アメリカ人を被験者として、ランダム化二重盲検プラセボ対象臨床試験(非常に信頼性の高い試験です)が行われました。被験者はビタミンD〔~2000IU(50μg)/day〕を摂取させたグループ(19人)とプラセボ群(18人)にランダムに分けて16週間行われました。

ビタミンDを摂取させたグループでは、摂取前に比べテロメラーゼ活性(PBMC)は19.2%増加していました。プラセボグループのテロメラーゼ活性(PBMC)は試験前に比べ変化はありませんでした。

ビタミンDの血中濃度増加の程度とテロメラーゼ活性の増加の程度との間には有意な相関がありました。ビタミンDにはテロメア長を長くする効果があります。その効果はビタミンDのテロメラーゼ活性増加作用が関わっていると考えられます。

ビタミンDをサプリメントで摂れば、テロメアを伸ばし、長生きをすることができる可能性があるのです。これは本当に驚くべきことです。

16)睡眠障害 不眠症

ビタミンDが睡眠障害に効果があるという研究がいくつも発表されています。

ビタミンDのレベルを60〜80ng-mlに保つと睡眠が改善します(34)。ビタミンDのレベルが低いと日中の眠気の頻度が上がることが観察されています(35)。
慢性疼痛を訴える患者(退役軍人)にビタミンDを投与したところ、疼痛、睡眠、生活の質(QOL)のすべてが改善したというような報告があります(36)。
睡眠を調整する脳幹部にはビタミンDの受容体があることがわかっているのです(37)。

また、68歳以上の男性約3000人を対象にして血清ビタミンD濃度と睡眠について調査を行った研究では、ビタミンDの濃度(25(OH)D)の濃度が低いと睡眠時間が短く、睡眠効率も悪いことが報告されました(38)。

ビタミンDは睡眠の開始、維持に直接影響を与えているのです(39)。

ビタミンDのサプリメントを飲むことで睡眠障害が改善する可能性があるのですから、睡眠薬に頼っている方には朗報です。睡眠薬は依存性の問題があり、また高齢者はかなりの割合で睡眠導入剤を処方されていますが、これが健忘症、認知症を促進したり、骨折の原因となる可能性があることも問題となっています。

睡眠の質の改善のためにもビタミンDを飲んでみて下さい。

国策として求められるビタミンD摂取

カナダのデータを用いた研究では、もし平均血清25(OH)Dレベルを105 nmol/Lに増加させることができれば、あらゆる疾患が減少し、そのことによって死亡率が年間死亡者数の16.1%(37000人)減少し、経済負担が6.9%(144億ドル)減るだろうと推定されています(40)。

ビタミンDは国民の健康増進のために、政策的に用いられるべきであろうと考えられています(41)。
日本においても、ビタミンDに注目が集まり、多くの人がサプリメントを摂取するようになれば健康寿命の延長、医療費の削減につながることでしょう。

食事からビタミンDをとるためには、ビタミンDを多く含む魚類ときのこを食べるのがよいでしょう。けれども、食事から毎日5000IU〜10000IUを摂取するのは至難の業です。
また日光浴も大切ですが、最近は日焼け予防ということで、日光を避ける人が多く、ビタミンDの生成という観点からは相当不足していると考えます。また、高齢になると陽に当たっても、若いときのようにビタミンDを産生することができなくなります。
このため、やはりサプリメントが必要となります。

ビタミンDのサプリメントはまだ日本において普及しているわけではありません。各種病気を予防し、健康増進、そして長生きをするためにビタミンDのサプリメントを飲んで頂くことによる効果は非常に大きいと考えています。

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ビタミンK2も併せて摂って頂くことをお勧めします。別々に購入するほうがお安いようです。

ナウフーズ  ビタミン K-2 100mcg

まずは、栄養療法に理解のあるクリニックで血液検査(ビタミンD濃度)を測ってみることをお勧めします。

私のブログは今何位でしょう?

参考文献

(1) Hathcock JN et al. Risk assessment for vitamin D. Am J Clin Nutr. 85(1):6-18. 2007
(2) Nwosu BU et al. The vitamin D status of prison inmates. PLoS One. 9(3):e90623. 2014
(3) Ellis BA et al. Molecular epidemiology of tuberculosis in a sentinel surveillance population. Emerg Infect Dis 2002;8:1197-209.
(4)Masterjohn C. Vitamin D toxicity redefined: vitamin K and the molecular mechanism. Med Hypotheses. 68(5):1026-34. 2007
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