- 投稿日
- 2019年4月17日
- 更新日
がんの温熱療法 身体を温めると健康になる 三井温熱治療 陶板浴 光線治療
がんの温熱療法について
発熱によりがんが縮小、寛解したという症例報告は以前からたくさんなされています。
がんの治療に発熱(高温)を用いることは古くは19世紀の時代から行われているものです。
「不思議なことにがん患者さんがインフルエンザにかかって高熱が出たら、がんが小さくなっていた」
「風邪で何日も39度以上の熱が出て辛かった。免疫力が落ちてがんも大変なことになっているかとびくびくしていたら、なんとがんがレントゲンにうつらなくなった!」
というような話を聞くことがあります。経験知ではありますが、熱によってがん細胞が死滅する可能性はずっと以前から指摘されているのです。論文も少しずつですが発表されています。
発熱によるがん縮小の論文
2018年4月に発表された論文(1)では、がんに対する熱療法は安価で、安全で、効果が期待できるとしています。
腫瘍の自発的な寛解(がんが自然によくなること)は
感染性の発熱に引き続いて起ることが多いこと、
そして
発熱が39.5℃以上であること
なども条件にあげられています。
ただし、週3回、4〜5週間の治療(発熱)が必要だろうとのことです。
また、2018年の6月に発表された論文(2)では、
悪性度の高いメラノーマが発熱によって寛解に入った
という症例報告がなされました。
診断から19ヶ月後にはステージⅣであったこの患者さんは、通常であれば1年以内に死亡すると予想される病状でしたが、13年後も元気に生存しています。この症例では、これまでに何回もの発熱が観察されています。
はじめは抜歯に引き続いて38〜39℃の発熱が1週間、そして翌年にはインフルエンザで最初の5日間は39℃、次の10日間は37℃〜38℃だったそうです。
さらにその後毎年季節性感染症にかかり、40℃の発熱を毎年繰り返しています。
発熱が続いても解熱薬を使っていません。
そして、発熱の度に腫瘍の縮小が見られているとのことです。
今まで発表されている論文をみると効果があるのはメラノーマが多いようですが、他の様々ながんにおいても温熱治療の効果が報告されています(3)。
そもそも、何かに感染して熱が出るのは、発熱が身体にとって必要だからなのです。
身体がウイルスや細菌をやっつけるために熱を出して闘おうとしているわけです。
それなのの、解熱剤をのんで無理矢理熱を下げてしまうと、ウイルスや細菌は体内で生き残り、もっと悪い状況に陥ります。
解熱剤をのんでしばらくしたらまた熱が出て来たから又のまないと、とせっせと薬を飲む人がいますが、せっかくの身体の防御反応を台無しにしているにほかなりません。
40度以上になってしまうと流石に体力が失われてしまい、脳の機能に異常を来すことがありますので、そういう時に解熱剤は必要だと思いますが、39度台までの発熱であれば、せいぜい頭に氷枕をあてて部分的に冷やしながら様子をみて頂くのがよいでしょう。
ピシバニールによる非特異的免疫賦活療法
現在87歳の私の父は今までに2回がんに罹っています。
1回目のがんは腎細胞がんでした。当時から腎臓がんには免疫療法が効くと言われており、ピシバニールによる非特異的免疫賦活療法とインターフェロンによるサイトカイン療法を病院で受けていました。
これらを投与されると父は毎回発熱していました。熱が高くなるととてもだるく、ぐったりしてしまい、食欲も落ちます。
当時私たちは発熱を副作用と考えて、
「また熱が出てしまった、早く下がればいいのにね」
と話していたものです。
けれども、今から考えるとあの発熱はがんをやっつけるために重要な役割を果たしていたに違いないのです。
あの苦しい発熱があったからこそ、父の奇跡のような末期がんからの復活があったのかもしれません。
ピシバニールによる免疫治療についてはがんの免疫治療のところで説明しています。
温熱療法に用いている機械
私が実際に父のがん治療(2回目の耳下腺がん)において用いた温熱療法用の機械をご紹介します。
1)三井式温熱治療器Ⅲ
体表面に近い部分のがんについては、直接熱で攻撃することができます。手軽で使いやすく、比較的安価であるため、個人でご購入頂き、毎日使用することが可能です。
これをベッドの傍に置いて、父が疲れて横になるときにはこの温熱治療器を患部に当てるようにしてもらいました。
三井式温熱治療器Ⅲ(MI-03型)&マイハンドらくらくⅡ
体表面に近いところにあるといえば、父の耳下腺がんのような頭頚部のがんです。
甲状腺がんや咽頭がん、喉頭がんなどにも良いでしょう。
乳がんはまさに体表面ですし、乳房の周囲、上下左右の方向から温めることができます。
肺がんも場所によりますが、前胸部に近い部分のものであれば効果があるかもしれません。
そして、頭頚部がんの転移先である頸部リンパ節、乳がんの転移先である腋下(脇の下)リンパ節、腹腔内臓器のがんの転移先となる鼠径部(足の付け根)リンパ節などもすべて体表面からすぐですから、この温熱治療器で温めることができます。
大腸がんも脂肪があまりついていない人でしたらお腹にあてることによって治療可能でしょう。
三井と女子先生の『注熱でガン・難病が治る―三井式温熱治療のすべて』という本は絶版となっているようですが、こちらの本は今でも手に入ります。
熱をもって病を制す! ~なぜ、「三井温熱療法」はどんな病気も癒せるのか?~
これを読んでいただくといかに身体をあたためることが大切かがわかるかと思います。
がんの治療のためだけではなく、がんの予防を含め、健康度を上げるためにも身体を冷やさないように気をつけ、温熱療法で体温を上げましょう。
2)UP1の陶板浴
開発者であるUP1の石井誠社長が末期の胃がんから陶板浴と野菜・果物ジュース(代謝酵素)、散歩、ポジティブ思考で奇跡の回復を遂げた経験から最高のものをと考案した陶板浴です。
汗を出さず、副交感神経優位にして体温を上げる治療になります。がんに限らず、免疫力をアップして健康をつくり出します。
父にはビタミンC+αの点滴治療を行う際に陶板浴・水素吸入を同時に行っていました。血の巡りが良くなって、体中がぽかぽかになるとのことでした。
ご購入ご希望の方はお問合せよりご連絡くださいませ。クリニック取り扱い特典により、割引のクーポンを差し上げることができます。
3)光線治療器
準備中
参考文献
(1) Reuter URM, Oettmeier R, Hobohm U. Safety of therapeutic fever induction in cancer patients using approved PAMP drugs. Translational Oncology 11(2);330-7 2018
(2) Wrotek S., Brycht L, Wrotek W. Kozak W. Fever as a factor contributing to long-term survival in a patient with metastatic melanoma: A case report.
Complementary Therapies in Medicine 38;7-10 2018
(3) Hobohm HU. Healing Heat – An Essay on Cancer Fever Therapy.
Norderstedt: BoD 2016 140