宮川路子の水素栄養療法

主治医が教えてくれない水素・栄養療法の話   うつ、がん、アンチエイジング

処方薬よりもサプリメントの方が優れていることもあります ビタミン剤はサプリメントで


ビタミン剤は処方で出してもらわない方がよいこともあります

なぜか医師の処方でもらうビタミン剤の方が市販のサプリメントよりも効果が高い、品質が良いと思っていらっしゃる方が多いですが、これは大きな間違いです。もちろん、例外もありますが、処方薬よりもサプリメントの方が優れていることもあるのです。

ビタミン剤の保険での処方は審査がかなり厳しくなり、保険請求の段階で却下されてしまうことも増えました。
そのため、長期処方は出来なくなっているのが現状です。また、栄養療法で推奨されるビタミン剤の種類と量を全て病気の治療として処方することは不可能です。
このことを理解せずに、
「ビタミン剤を出してください!」
と要求する患者さんが多いのです。そして中には、処方してもらえば安いから、とおっしゃる方も。

ですが、処方薬とサプリメントの違いをしっかりと学んで頂ければあなたは決して今度から医師に処方してもらおうと思わなくなるでしょう。

処方薬とサプリメントに含まれるビタミンの量の違い

処方薬に含まれるビタミンの量はサプリメントに比べると遥かに少ないのです。ビタミンAからEまで、代表的な処方薬とNOWシリーズのサプリメントに含まれるビタミンの量を比較してみました。

処方薬とサプリメントの含有量

 処方薬サプリメント
ビタミンA
10000IU
25000IU
ビタミンB合剤

ビタミンB1

50mg
50mg
ビタミンB2
50mg
50mg
ビタミンB6

50mg

50mg
ビタミンC
200mg
1000mg
ビタミンD
1〜3μg
250μg
ビタミンE
100IU
400IU
ビオチン
1mg
20mg
ナイアシン
50mg
500mg

ほとんどすべてのビタミンについて、サプリメントの方が含有量が多いことがおわかり頂けると思います。
ビタミンBについては処方薬の方が良いような気がしますが、サプリメントにはビタミンB12、6以外にもナイアシン50mg 葉酸400mcg ビオチン50mcg パントテン酸50mg PABA10mg コリン100mg イノシトール50mgが含まれています。

しかも、ビタミンBの処方薬には微量ですが、下記のような添加物も含まれているのです。着色料はあの赤いカプセルの色を出すためのものです。そしてラウリル硫酸ナトリウムについては、議論が分かれているものの、発がん性があるとも言われています。

ビタミンBの合剤の処方薬に含まれる添加物
乳糖水和物、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、赤色三号、黄色五号、青色一号、ラウリル硫酸ナトリウム

ビタミンEについては、処方薬に含まれているのは活性の低いdl—αトコフェロール酢酸エステルです。100mgでは100IUとなります。

サプリメントのビタミンEは400IU、しかも活性の高いd-αトコフェロールですので、効果には天と地の違いが出ます。
信じられないことなのですが、処方薬の方が効果が低く、しかも量が少ないのです。

女性がお肌や髪の美しさのために大人気であるビオチンや、コレステロールを低下させたり、精神安定、睡眠改善などの効果を認めるナイアシンについても処方薬とサプリメントでは含有量が大幅に異なっています。

同じことは鉄剤についても言えます。

処方薬の鉄剤は非ヘム鉄になります。通常の状態では吸収率が悪く、ビタミンCと一緒に摂取して吸収率を上げます。鉄剤の処方を受けていてもいっこうに貧血が改善しないという話はよく聞きます。

ただし、貧血がひどい場合には腸からの鉄の吸収率が上がりますので、ヘム鉄よりも非ヘム鉄の方が吸収率が高くなる場合もあります。
サプリメントには吸収率を高くするためにアミノ酸と結合させたキレート鉄があります。短期間に一気に貧血を改善するためにはとても有効ですが、漫然とのみ続けると過剰症の危険性が出てきます。
サプリメントと処方薬を上手に使い分ける必要があるのです。
詳しくは、鉄過剰症の記事をご覧ください。

ビタミン剤はサプリメントを買いましょう!

ビタミン剤をいかに医師に処方してもらうか、というようなネット検索がたくさん行われているのを見るにつけ、なんだか悲しい気持ちになります。保険適応の3割負担で薬がもらえるから安いとお考えになるのかもしれません。

けれども、当たり前のことですが、医療費全体で考えると本当は10割の値段なのです。

3割しか払わなくて良いからと言って、医療費が安いわけではありません。

残りの7割は国民が皆で負担している貴重な財源から支払われているのです。そして、そのときは安く感じたとしても、それは後からあなたに見えない支出として跳ね返ってきます。

医師の初診料、再診料、そして処方料、さらに調剤薬局での調剤費などをあわせると金額は大きくなります。そして、もらえるビタミン剤は量が十分ではないのです。

処方薬の方がいろいろな意味で劣っている可能性があるということを是非頭に入れておいてください。

ビタミン剤については、サプリメントの方がお安く、効果が高い場合も多いのです。

あなたの周りにいるできるだけたくさんの方にこの情報を教えてあげてください。

ビタミン剤はサプリメントを買いましょう!