宮川路子の水素栄養療法

主治医が教えてくれない水素・栄養療法の話   うつ、がん、アンチエイジング

ゴースト血管を防ぐために 血管を健康に保つための食べ物  Tie2を活性化するスーパーフード りんご ヒハツ シナモン

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血管と健康

私たちの全身にはくまなく血管が張り巡らされています。太い血管と、それに連なる細い毛細血管がありますが、長さとしては、99%が毛細血管です。
この毛細血管によって身体の隅々の細胞、組織、臓器に栄養素や酸素が運ばれ、二酸化炭素、老廃物が回収されて体外に排泄されます。

いくら栄養を摂っていても血管が元気でなければ必要な場所までそれらを届けることができません。老廃物を取り除くこともできなくなります。ですから、血管のおかげで細胞、組織、臓器がいきいきと保たれているのです。

血管が健康でなければ身体を健康に保つことができません。

毛細血管は年齢を重ねたり、タバコを吸うなどの生活習慣の影響によって、どんどんと元気を失い、きちんと働かなくなってきます。

ゴースト血管

ゴースト血管という言葉があるのをご存知でしょうか?

ゴースト血管とは、血管の構造はあっても、中に血液が流れていない状態の血管です。ゴースト血管はもはや血管として働けない状態となっています。年をとるとゴースト血管が増えていきます。

血管が衰えると、生命に危険が及ぶ心血管疾患の原因となる動脈硬化などが引き起こされるほか、しわやむくみなど、見た目の老化にも繋がります。

血管は血管内皮細胞と壁細胞の2層の構造となっています。血管の老化によって、内皮細胞にすき間ができると、そこから栄養素や水分が漏れ出してしまうことによって、栄養が組織に運ばれず、皮膚のたるみやしわなど老化が促進されたり、冷え性、むくみ、目の下のクマなどが生じるなどの影響が出るのです。

血管は人体が生命活動を維持するにためにとても重要な役割を果たしています。

血管の老化を防ぐ因子として重要なTie2 (タイツー)

受容体型チロシンキナーゼ(Tyrosine kinase with Ig and ECF homology domain 2:Tie2と略します)という物質の活性化が着目されています。

血管の壁細胞から分泌されるアンジオポエチン-1という物質がTie2を活性化することがわかっています。このTie2の活性は、年齢と共に低下します。すると、血管やリンパ管も老化してすき間ができるのです。Tie2の活性化により、血管内皮細胞同士がしっかりと接着されて安定化し、血管やリンパ管の老化を予防し、改善することができます。

毛細血管の健康のカギをにぎっているのはTie2です。

Tie2が活性化されていると、血管・リンパ管の内皮細胞のすき間がなくなって血流が改善し、全身に栄養がいきわたり、健康が保たれ、老化防止(肌のハリやキメの改善、しわ防止などの美容)効果が得られます。

このような素晴らしい効果が期待できるTie2活性化作用を有する成分や食品が注目され始め、健康、美容のためのサプリメントとして利用されています。

毛細血管、リンパ管の老化防止、構造的な安定化には血管内皮細胞、リンパ管内皮細胞に存在するTie2と呼ばれる受容体を活性化させることが大切です。
Tie2は壁細胞から放出されるアンジオポエチン-1によって活性化されて血管壁のすき間を埋めて、血管の安定化に重要な役割を果たしています。
また、血管透過性の抑制、血管新生の抑制、血管の成熟化、血管の正常化、およびリンパ管の安定化と役割は多岐にわたります。

Tie2の役割

血管の安定化:
血管内皮細胞の細胞死を抑制し、血管の障害、すき間ができるのを防ぐ
血管透過性の抑制:
VEGF(血管内皮細胞増殖因子)によって引き起こされる血管透過性の亢進を抑制する
血管新生の抑制:
既存の血管から形成される新しい血管を抑制する
血管の成熟化:
血管内皮細胞と血管壁細胞との接着を誘導して、血管の中の栄養素などが血管外に漏れ出さないようにする
血管の正常化:
血管内皮細胞同士の接着を高めて血管透過性の破綻した血管を正常化したり、血管が無秩序に増生することを防ぐ
リンパ管の安定化:
リンパ管内皮細胞のすき間を防いでリンパ管を安定化し、組織間液の回収機能を保つ

Tie2活性化剤 について

Tie2活性化を持つ食品 スーパーフード

サンザシ、スターフルーツ、ルイボス、ヒハツ、ウコン、ニッキ、シナモン、オリーブ、コケモモ(リンゴンベリー)、ヤマモモ、りんご、カリン、ローズマリー、マンゴージンジャー、オカヒジキ、菊、ノビル、銀杏、ハス、牡蠣、高麗人参、キラヤ、黄杞、ナツメ、クコ、カミツレ、ブッチャーブルーム、ゲットウ、インディアンデーツ、シジュウムグァバ、シベリアニンジン、アキグミ、ハリギリ、リョウブ、ヤブカンゾウ、ハスイモ、ミツバウツギ、クサギ、ムベ、サンショウソウ、コナラ、クヌギ、アキノノゲシ、スイショウガキ、オオバコ、ソウカクシ、オウセイ、ギョクチク、カロニンハゲキテなどの抽出物

これらの食品に含まれている有効成分

ウルソール酸、コロソリン酸、リノレン酸、プロシアニジン、エピカテキン、メチルガロカテキン、ソヤサポニン、セサミン、クマリンなど。

スーパーフード: サンザシ、リンゴンベリー、ルイボスティー、ヒハツ、シナモン、リンゴ、ウコン、オリーブ

1)山査子(サンザシ)

サンザシは消化を助けることから、古くから漢方薬としても使われています。
肉料理に添えると消化が良くなると言われています。
また、サンザシには、食物繊維が多く含まれているため、腸内環境を整える効果があります。
昔、近所の林にサンザシの大きい木がありました。学校の行き帰りに赤い実を取ってはほおばったものです。甘酸っぱくて、爽やかで、何とも言えない美味しさでした。
母の教育方針で、私はお菓子を買ってもらうことがほとんどありませんでしたから、自然のおやつはとても貴重でした。あまり食べ過ぎると便に赤い実がそのまま出てくることもあったくらいです。
自然のものをとって食べてしかもそれが健康に良いものだったのは幸せなことでした。
サンザシにはビタミンやミネラル、ポリフェノールが豊富に含まれています(1)。

フラボノイド 70.5mg
カテキン 200〜800mg
ビタミンC 81mg
ビタミンB 0.09mg
カリウム 194mg
亜鉛 1.02ppm
クエン酸 285mg
食物繊維 1.7mg
鉄 0.75mg
マグネシウム14.8mg

山査子の粉末は混合物のないこちらがおすすめです。水やお湯に溶かして飲んでもよいのですが、飲みにくい方はオブラートに包んで飲んでもよいかもしれません。
山査子粉末[100g]

学生さんと話をしていて、オブラートを知らない人が多いことにびっくりしました。
昔は家に必ずオブラートがあったものですが、最近は子供の薬は水に溶かしてあるものが多くなったためか、あまり出番がないのかもしれませんね。
国光オブラート

サンザシの美味しい飲み物を作るためには、濃縮果汁があります。また、リキュールにも山査子を用いたものがあります。ただし、ほとんどは砂糖、果糖シロップが添加されているため、お勧めできません。

私が調べたところ、おすすめできるのはこちらのみです。はちみつとオリゴ糖が使用されていますが、果糖シロップは使用していません。ただし、良いものにありがちで、お値段が高いのが難点です。
フルーツハーブボトル入りさんざし 900ml
山査子は自分で庭に植えるなどしたいものです。

2)リンゴンベリー(コケモモ)

リンゴンベリーには素晴らしい健康効果があることが多くの研究によって報告されています。ベリー類には共通している効果もありますが、リンゴンベリーについて知ると、なんとかして毎日リンゴンベリーを口にしたいと願うようになります。
リンゴンベリーは豊富なフェノールが含まれています(35.95TEA/100g)。抗酸化能力は1.76μM/100gFWで、これはアスコルビン酸やグルタチオンの抗酸化能力よりも高いのです(2)。

肥満防止効果 腸内細菌叢を整え、腸の炎症を抑える
スウェーデンのルンド大学のチームが、リンゴンベリーに肥満を防止する効果があることを報告しています。
太りやすいマウスを高脂肪食グループ、低脂肪食グループ、そして対照群に分け、高脂肪食グループには、食事の2割をリンゴンベリー、クロスグリ、ラズベリー、ビルベリー、ブラックベリー、ガンコウラン、プルーン、アサイベリーのいずれかの凍結乾燥されたベリーを与え、13週間観察しました(3)。
12週間目で、低脂肪食グループと高脂肪食+リンゴンベリーグループの総体重と脂肪率はほぼ変わらないという結果が出ました。また、リンゴンベリーを食べたマウスは、血糖値とインスリンの値が低脂肪食マウスとほぼ変わらず、肝臓のコレステロール値と中性脂肪は全てのグループで一番低い数値がでました。血糖値の上昇も抑えることがわかっています。
また、同じ研究グループは、高脂肪食とリンゴンベリーを食べさせたマウスにおいて、腸内細菌叢が変化し、腸の炎症が抑えられることも報告しています(4)。

論文の筆頭著者はとても可愛らしいPhD studentです。参考文献(3,4)の筆頭著者です。Youtubeでわかりやすい英語で説明していますので、是非ご覧ください。


脂質代謝の改善、動脈硬化予防
また、ルンド大学の別のグループは、リンゴンベリーが中性脂肪低下、動脈硬化予防の効果があることを報告しています(5)。

腸の炎症抑制、脳機能改善
リンゴンベリーを食べたマウスにおいて、腸の炎症が抑えられ、代謝、脳の機能も改善する可能性があることを示しています(6)。

ムシ歯の予防
また、日本の研究では、リンゴンベリーはクランベリーよりも多くのポリフェノールを含み、う歯の防止効果も高いことがわかりました(7)。
糖尿病予防、高尿酸血症予防
肝臓においてグルコースの取り込みを促進し、糖尿病の予防効果が認められています。また、キサンチンオキシダーゼ阻害剤としての働きにより、高尿酸血症の予防にも役立ちます(8)。

心筋細胞の保護
リンゴンベリーアントシアニンは酸化ストレスによって誘導されるアポトーシスから心臓の細胞を保護することが報告されています(9)。

コラム 肉料理と果物のソース スウェーデンのミートボール

日本では肉に甘いジャムを添えて食べることは一般的ではありませんが、スウェーデンでは肉に甘い果物のソースが添えられていることがとても多いです。

特にスウェーデン料理の代表であるミートボール。これには赤いリンゴンベリーのソース、または季節によっては生のリンゴンベリーが添えられています。日本でもIKEAに行くと食べることが出来ます。
IKEAのミートボールは美味しいとはいえませんが、子どもも大人にも人気です。

S、M、Lと個数を注文できます。Sは8個。

Lは16個です。

たっぶりのマッシュドポテトと、リンゴンベリーのソース、グリーンピースがついてきます。


私は外食をあまりしないのですが、ガムラスタンのレストランでランチに食べたミートボールは手作りで、フレッシュなリンゴンが添えられていてとても美味しかったです。ただし、お値段は1600円くらいでIKEAのLサイズの倍くらいしました。。。

日本でリンゴンベリー(コケモモ)を手に入れようと思うとなかなか難しいと思います。コケモモの苗は売られているようですので、庭のある方は植えて頂いてもよいかもしれません。
商品としては、ジャムがお手頃なお値段ですが、砂糖が多過ぎて、決して手を出してはいけません。
濃縮ジュースも同様です。

こちらのパウダーは乾燥させたリンゴンベリーの実を粉にしたもので、添加物が一切ふくまれていないため、お勧めです。
フィンランド製になります。
お値段が高いのが残念です。

リンゴンベリーパウダーフィンランド産

3)ルイボスティー

ルイボスティーは赤いきれいな色と柔らかな香りと味でとても飲みやすいお茶です。抗酸化物質やミネラルも豊富です。スウェーデンには様々なフレーバーがありますが、ルイボスティーとシナモンをあわせるとまた独特な美味しさを味わうことができます。シナモンもTie2活性化物質ですから、より血管を健康にする効果が期待できます。アイスティーにしても美味しいですが、身体のことを考えるとホットティーとして飲んだ方がよいでしょう。冷え、むくみが解消するとともに、長期的にはアンチエイジング効果が期待できます。
ルイボスティーの輸入量は最近増えており、ドイツに続き世界第2位で、なんと2,800tもの量を輸入しているそうです。

おすすめのルイボスティーについて
ティーバッグタイプのこちらは最高級の茶葉を使用しているとのことで、とても美味しかったです。携帯用のティーポットにお好みで1包か2包入れると1日中健康で美味しいルイボスティーが楽しめます。水だしもできますので夏にアイスティーとしてもよいです。ひもがついていないティーバッグですから、ティーポットに入れるときに便利です。ずっと入れっぱなしにしていても大丈夫ですからひもがついていない方がよいと思います。
ルイボスティーティーバッグ
こちらのティーバッグは、ハイグレードと謳っているルイボスティーのティーバッグです。煮出して飲むと効果が違うような気がします。
ルイボスティー ハイグレード オーガニック ティーバッグ
ルイボスティーは、茶葉のものがベストだと思いますが、お手軽に使える粉末のものは手軽で便利です。お茶としても美味しいのですが、味が苦手という方には、スープやカレー、炒め物などにちょっとふり入れて毎日摂るとよいと思います。
ルイボスティー粉末

4)ヒハツ

これはテレビでもゴースト血管を予防、改善するためによい香辛料として紹介され、爆発的な人気となっているようです。ロングペッパー、沖縄のシマ胡椒とも呼ばれています。名前通り、長い形の胡椒です。
ヒハツの健康効果は、毛細血管を拡張させて循環を良くするため、冷え性が改善します。また、むくみが取れる、肩こりが解消するという効果も期待できます。
毛細血管の拡張が起きると髪や肌も健康に美しく保つことができます。髪にはこしやツヤが出て、抜け毛が収まりますし、肌もくすみ、しみ、たるみ、しわの改善が期待できます。
さらに、ヒハツは基礎代謝を上げるため、ダイエットにも良いといわれています。

この胡椒を持ち歩いてほんの少しずつ、みそ汁、カレー、ごはん、ステーキ、野菜炒めなど、何にでもかけて食べるのがよいのだそうです。これもすぐに実践できそうな血管健康法ですね。

S&Bのヒハツは小びんで持ち歩きにも便利です。お値段もお安いのでおすすめです。
ヒハツパウダー S&B

大正製薬が血圧を下げるという効果をうたって、機能性表示食品としてヒハツの商品を出しています。
血管を拡張しますから、血圧も下がる効果があるのです。粉状のものと、錠剤があります。
大正製薬 ナチュラルケア 粉末スティック〈ヒハツ〉

5)シナモン

Tie2を活性化する食品の中でも手軽に摂れるものの一つがシナモンです。日本ではニッケとして古くから用いられています。
シナモンには鉄、ビタミンB1、ビタミンB2、カリウムも含まれており、身体のためにはとても良い香辛料です。美容と健康のために毎日適量を摂りたいものです。
シナモンシュガーを朝トーストにのせて食べる方が多いのですが、せっかく身体に良いシナモンを摂っても、白砂糖が一緒では効果が台無しになってしまいます。ニッキ飴もよくありません。
シナモンはヨーロッパではスープに香辛料として入れたりしますが、日本ではあまり料理に使うことがありません。料理であればカレーライスに隠し味として入れたりすると良いと思いますが、香りがきつくて苦手という方には、サプリメントとして摂るのがおすすめです。
シナモン 粒 サプリメント

シナモン樹皮サプリメント
もちろん、サプリメントでも香りはしますし、粒が大きいので飲みにくいという人もいるかもしれません。

シナモンパウダーの摂り方のおすすめは、ホットミルクティーにふり入れて作るチャイが手軽です。下でご紹介するティーバッグを利用して頂いても良いのですが、パウダーで摂った方が確実に摂取できます。
シナモンパウダー業務用
つい甘くしてしまいがちですが、糖分はできるだけ摂らないようにしてください。
ミルクティーにシナモンスティックをさして、かき混ぜながら飲むのもおしゃれです。
シナモンスティック カシア 500g

シナモンティーも美味しくシナモンを摂取することができます。シナモン配合のハーブティーを飲むのもおすすめです。
Pukkaのスリーシナモン、アップルシナモン、チャイ、バニラチャイはどれもとても美味しいです。Pukkaのハーブティーについてはこちらで詳しくご紹介しています。

pukka(パッカ) スリーシナモン有機ハーブティー

pukka(パッカ) オリジナルチャイ有機ハーブティー
pukka(パッカ) バニラチャイ有機ハーブティー

りんごの皮にはウルソール酸が多く含まれています。りんごとシナモンはアップルパイなどでも組み合わせられていて、王道ですね。

pukka(パッカ) アップル&シナモン有機ハーブティー

パッカ(pukka)のアップル&シナモンハーブティーに並んで私のお気に入りは、リプトンのアップルシナモンティーです。ノンカフェインです。お手頃なお値段ですので、気軽に飲むことができます。
リプトン シナモンアップルハーブ

6)りんご

りんごを毎日1個食べることによって医者いらずになると言われています。

りんごにはウルソール酸が多く含まれているためです。ウルソール酸はりんごの皮に含まれているので、健康のためには皮ごと食べることが必要です。ワックスがかかっているりんごが多いですから、しっかりと洗ってから食べるようにしましょう。

りんごには、血糖値、コレステロールを下げ、心血管疾患を予防したり、筋肉の萎縮を防ぎ、骨格筋筋肉量を増加させる効果があることも報告されています(10)。
筋肉量が増えて骨折を防ぎます。また、神経支配が無くなった筋肉の萎縮を防ぎ、筋肉量を増加させます(11)。
肥満を軽減する効果も知られています。

りんごを毎日1個食べるようにしたいものです。

7)おかひじき

おかひじきは、ひじきのような細い形の野菜です。くせがなく食べやすいものです。
ある日本料理のお店でこのおかひじきのおひたしが出たのですが、とても美味しく、マスターに作り方を聞いたらなんとものすごく簡単でした。それ以来私はしょっちゅう作っています。
お客様にお出しすると、料亭の味ですね、と言われて嬉しくなります。あまりに簡単で恥ずかしいのですが。。。

レシピ  おかひじきのおひたし

洗ったおかひじきを熱湯にさっととおします。だいたい1分くらいが目安です。
すぐに冷水で冷やし、適当な長さに切ります。
5センチくらいが食べやすいでしょう。
白だしをおひたし用に水で薄めます。
これに茹でたおかひじきを浸して冷蔵庫で冷やします。

基本はこれだけですが、アレンジとして、
刻んだみょうがを加える
千切りにしたゆずを加える
缶詰のたらばがにを小さく割いて混ぜる
など、工夫できます。

さらに、シャキッと茹でた小松菜やほうれん草など、青物の葉野菜を一緒にあえるとボリュームが出ます。
シンプルで歯ざわりも良いため、どんな料理と組み合わせても喜ばれます。
次の日にも美味しく食べることができますから、作り置きしても大丈夫です。
ぜひおためしください。

8)オリーブ

オリーブは抗酸化作用を持つ食品として知られています。
ビタミンE、オレイン酸を多く含んでいてLDLコレステロールを下げる効果があります。動脈硬化を予防し、心血管疾患のリスクを下げます。さらに鉄、マグネシウムなどのミネラル、さらに食物繊維も豊富です。
また、ポリフェノール類も多くまさにスーパーフードと言えるでしょう。オリーブに含まれるヒドロキシチロソール、チロソール、オレウロペインはTie2活性を持つことが報告されています。
ただし、日本で手に入るオリーブの実は油漬けになっているものが多く、塩味がきついため、食べ過ぎには要注意です。瓶詰は賞味期限が長いのですが、新鮮ではありません。
いろいろと試した中で、新鮮で塩分が控えめのものがこちらです。
オリーブの実

スウェーデンに来てからは、ものすごい種類のオリーブがスーパーに並んでいますのでいろいろと試しました。やはり値段が安いものは柔らかく、味がきついためがっかりすることがほとんどでした。
お値段が高いものは新鮮です。
こちらの友人によると、硬くてコリコリしているくらいの新しいものでなければだめ、とのことですが、なかなか見つけることができません。
小さめのパックに入っていて、瓶詰ではないもの、イタリア産のもの、という条件で探すようにしています。
お弁当のサラダに必ず5,6粒入れていますが、ワインを飲むときに、美味しいオリーブとチーズがあると最高です。赤ワインと楽しめばポリフェノール効果倍増です。

オリーブとしては、質の良いエキストラバージンオリーブオイルを料理に取り入れるのも良いでしょう。

エキストラバージンオリーブオイルの食生活への取り入れ方

私が実践しているオリーブオイルの摂り方です。

パンにバターの代わりにつける
これが一番簡単です。パンは全粒粉のものを選んでください。オリーブオイルと塩だけで美味しくいただくことができます。塩は、岩塩がおすすめです。

私が愛用している岩塩は以下の二つです。

ha.ピンク色の岩塩を透明のミルに入れて食卓に置いておくと気持ちも明るくなります。味わい深いお塩です。
ヒマラヤ岩塩
④イタリアシチリア島の岩塩
うまみのある美味しい塩です。お肉料理などのときに使っています。
イタリア シチリア島の岩塩

トマト&モッツァレラチーズ
フルーツトマトとモッツァレラチーズを切って交互に並べ、上からオリーブオイルとバルサミコ酢、塩をふりかけるだけ。見た目も華やかで美味しい一品の出来上がりです。トマトにオリーブオイルを合わせて摂るとリコピンの摂取率が上がるという報告があります(12)。

納豆
納豆をかき混ぜるときに、オリーブオイルを少したらします。するとまろやかな納豆となります。不思議に香りもやわらかくなります。

サラダ
私は高果糖コーンシロップの恐ろしさを知ってから、サラダのドレッシングは決して買わず、自分で作っています。
はじめは容器にエキストラバージンオリーブオイル、酢、塩、コショウなどを入れて混ぜていましたが、今ではこれらを食べる直前に野菜の上から適当にふりかけてざっくり混ぜる方法をとっています。不思議と美味しく仕上がります。
自分で入れますから、添加物などは一切入りませんし、何よりも美味しく、安上がりです。気分によって塩の種類を変えたり、醤油にしたり、酢はバルサミコ酢(白、黒、ワイン)、リンゴ酢、レモンを絞る、ゆずを絞るなどと変化をつけるといろいろなお味を楽しむことができます。
これに慣れてしまうと人工的な出来合いのドレッシングを口にすることができなくなります。

サラダには果物もたくさん入れます。
スウェーデンでは果物がとても豊富で安いため、ブドウ、洋ナシ、マンゴー、キウイ、ブルーベリー、パパイヤ、リンゴ、イチゴなどなんでも入れて楽しんでいます。
それに、茹で卵とスウェーデンならではの美味しいエビを散らせば豪華なランチの出来上がりです。こちらではお弁当に毎日サラダを作っています。
残念ながら、良い豆腐が手に入りませんが、日本では豆腐も切ってサラダに入れていました。
オリーブオイルをたっぷり摂る為にぜひ具沢山サラダをお試しください。

トマト、玉ねぎ、にんにくのオリーブオイル炒め
地中海には長寿の町が多くみられます。その秘密が地中海料理にあると言われています。
トマト、玉ねぎ、にんにくをオリーブオイルで炒める地中海料理は食材に含まれるポリフェノールの吸収をよくすると考えられていますが、これが研究として先月報告されました(13)。

炒めるとオリーブオイルの中に、ナリンゲニン、フェルラ酸、およびケルセチン、ならびに高含有量のカロチノイドZ異性体などのポリフェノールが溶け出していることがわかったのです。オリーブオイルは加熱しても酸化しにくい油であることがわかっています。
野菜を炒めるときにはエキストラバージンオリーブオイルを使うようにしましょう。

こちらのものは頂き物でしたが、とても美味しいエキストラバージンオリーブオイルでした。パンにつけても、ドレッシングにしても最高でした。
小豆島産エキストラバージンオリーブオイル

9)ウコン

ウコンは抗ガン作用、肝臓保護作用、抗菌作用、抗炎症作用などもあることが知られています。サプリメントもいろいろと出ています。
私のお勧めは何といってもpukkaのハーブティー、ターメリックゴールドです。飲みやすいお味ですが、しっかりとウコンが入っていて、これなら毎日1杯続けられそうです。
Pukka Turmeric Gold

ここではスーパーフードをいろいろとご紹介しました。すべてを毎日摂るということをお勧めしているわけではありません。そんなことをしようとすると大変です。
お気に入りのものを見つけて頂き、それを毎日忘れないように少しずつ摂るのがよいでしょう。
また、菊、銀杏、牡蠣など、季節の新鮮な食材が手に入るときには気を付けて積極的に取り入れるようにすると良いでしょう。

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参考文献

(1)http://sanei-kaihatu.co.jp/kenkou_sanzashi/sanzashi_htm/sanzashi_top2.htm#anc01 より
(2)Ehnala S, Vaher M, Kaljurand M. Characterization of phenolic profiles of Northern European berries by capillary electrophoresis and determination of their antioxidant activity. J Agric Food Chem. 2005 Aug 10;53(16):6484-90.
(3) Heyman L et al. Evaluation of Beneficial Metabolic Effects of Berries in High-Fat Fed C57BL/6J Mice. J Nutr Metab. 2014;2014:403041. doi: 10.1155/2014/403041. Epub 2014 Jan 14.
(4) Heyman-Linden L. Lingonberries alter the gut microbiota and prevent low-grade inflammation in high-fat diet fed mice. Food Nutr Res. 2016 Apr 27;60:29993. doi: 10.3402/fnr.v60.29993. eCollection 2016.
(5) Matziouridou C et al. Lingonberries reduce atherosclerosis in Apoe(-/-) mice in association with altered gut microbiota composition and improved lipid profile. Mol Nutr Food Res. 2016 May;60(5):1150-60. doi: 10.1002/mnfr.201500738. Epub 2016 Mar 22.
(6) Marungruang N et al. Lingonberries and their two separated fractions differently alter the gut microbiota, improve metabolic functions, reduce gut inflammatory properties, and improve brain function in ApoE-/- mice fed high-fat diet. Nutr Neurosci. 2018 Oct 24:1-13. doi: 10.1080/1028415X.2018.1536423. [Epub ahead of print] (7) Kokubu E, Kinoshita E, Ishihara K.Inhibitory Effects of Lingonberry Extract on Oral Streptococcal Biofilm Formation and Bioactivity. Bull Tokyo Dent Coll. 2018 Oct 24:1-13. doi: 10.1080/1028415X.2018.1536423. [Epub ahead of print] (8) Ho GTT et al. Enhanced Glucose Uptake in Human Liver Cells and Inhibition of Carbohydrate HydrolyzingEnzymes by Nordic Berry Extracts. Molecules. 2017 Oct 24;22(10). pii: E1806. doi: 10.3390/molecules22101806.
(9) Isaak CK et al. Lingonberry anthocyanins protect cardiac cells from oxidative-stress-induced apoptosis. Can J Physiol Pharmacol. 2017 Aug;95(8):904-910. doi: 10.1139/cjpp-2016-0667. Epub 2017 Apr 6.
10) Jeong JW et al. Apple Pomace Extract Improves Endurance in Exercise Performance by Increasing Strength and Weight of Skeletal Muscle.
J Med Food. 2015 Dec;18(12):1380-6. doi: 10.1089/jmf.2014.3401. Epub 2015 Sep 2.
11) Kunkel SD et al. mRNA expression signatures of human skeletal muscle atrophy identify a natural compound that increases muscle mass. Cell Metab. 2011 Jun 8;13(6):627-38. doi: 10.1016/j.cmet.2011.03.020.

12) Arranz S et al.
Influence of olive oil on carotenoid absorption from tomato juice and effects on postprandial lipemia. Food Chem. 2015 Feb 1;168:203-10. doi: 10.1016/j.foodchem.2014.07.053. Epub 2014 Jul 15.

13) Rinaldi de Alvarenga JF et al. Using Extra Virgin Olive Oil to Cook Vegetables Enhances Polyphenol and Carotenoid Extractability: A Study Applying the sofrito Technique. Molecules. 2019 Apr 19;24(8). pii: E1555. doi: 10.3390/molecules24081555.