宮川路子の水素栄養療法

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女子の反抗期は鉄不足が原因 鉄欠乏性反抗期


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女の子の反抗期は初潮とともに

 女子は小学校5年生くらいから親に反抗するようになります。それまでとても可愛らしく、聞き分けがよかった子供が急にひどい態度をとるようになるのですから、親は困惑してしまいます。家の中がぎすぎすして、雰囲気も悪くなってしまうでしょう。
 私の娘も5年生から中学入学くらいまでが反抗期でした。本当に大変で、丁度中学校受験が重なり、家の中は悲惨でした。受験が思うようにいかなかったのも反抗期の影響があったのだろうと思っています。
 私は女子の反抗期の多くは鉄不足で起こると考えています。実際に鉄剤とビタミンC、そしてプロテインの摂取で恐ろしく親子関係が改善したケースを数多くも経験しています。

反抗期の女子が鉄不足になるのは当たり前

 反抗期の出る時期は人によって異なりますが、女子では小学校5年生くらいから、高校生まででしょうか。初めのうちは出血量が少なかったり、周期が乱れていたりしてそんなに大きい影響は出ませんが、それでもちょっとのけがとは比べ物にはらないほどの出血があるわけです。さらにその時期の女の子はほとんどがやせ願望を持っているため、食事を制限する傾向にあり、栄養不足となります。また、この時期によくみられるのですが、にきびが出始めると肉はよくない、という間違った知識を持っている人が多いため、野菜中心の食事に切り替えるため、ますます鉄不足がひどくなってしまうのです。鉄不足から体調不良となり、頭痛がしたり、ぐったり疲れていて朝も起きられず、常にイライラして周囲に当たり散らすようになります。これが反抗期の大きい原因です。

反抗期の女子の母親も鉄不足

反抗期の年代の子供を持つ母親はだいたい30代~40代です。
この年齢ではまだ生理があるため、母親も決まって鉄不足です。
母親の場合はもっと深刻で、多くの人が妊娠、出産から引き続いて10年以上鉄不足の状態であるわけです。
疲れやすく、頭痛、肩こり、腰痛などの症状があり、やはり常にいらいらしています。

つまり、女子の反抗期では母娘がそろって鉄不足、いらいら、ぴりぴりしているのです。

私はこういう症状を、鉄欠乏性頭痛、鉄欠乏性肩こり、鉄欠乏性腰痛、鉄欠乏性精神症状と呼んでいます。
反抗期は、まさに鉄欠乏性反抗期なのです。

一卵性親子貧血

私のクリニックを受診したある母娘(母親は40代、お嬢さんは高1)は一卵性双生児かと思うほどの血液検査結果でした。あまりにこのような症状の親子が多いため、私は”一卵性親子貧血”と名付けたほどです。

二人ともヘモグロビン9未満、フェリチン5~6です。尿素窒素(BUN)も低値でたんぱく質不足も推測されました。もちろん、めまい、立ちくらみ、肩こり、鎮痛剤を常にのまなければいけないほどの頭痛などの症状もあり、朝起きられないので、母親が娘をたたき起こし、そこでまたバトルが始まるといった風です。母親にはひどい便秘もみられました。いつも疲れているのでイライラして常に一触即発の状態でしょう。これではお互いにかなり辛いことと思います。

そこで、たんぱく質の摂取と鉄剤、ビタミンB群、ビタミンB、ビタミンDの投与、そしてミネラルが豊富なぬちまーすという塩、マグネシウムスプレーなどをご紹介しました。母親には便秘薬としてマグネシウムを処方しました。お嬢さんはにきびがひとく、ビタミンAの短期間大量投与も行いました。
タンパク質は、食事からだけではとても十分に摂れそうにないとのことでしたので、プロテインパウダーを買って頂きました。

そして、2か月後、貧血は見事に改善し、母娘の衝突もほとんどなくなったとのご報告がありました。肩こりや頭痛もなくなったそうです。朝もすっきりと起きられるようになりました。いつもブスっとしていたお嬢さんはニキビもきれいになってニコニコ笑顔になりました。すっかり家庭が平和になったと大喜びなさっていました。

他にも、小学校6年生の娘さんとお母さん。お母さんの笑顔が増えていらいらしなくなってとっても嬉しいとお嬢さんがおっしゃていました。自分も鉄を飲むと気持ちが落ち着くのがわかるそうです。受験勉強にも身が入るようになりました。中学校3年の受験期のお嬢さんとお母さんのケースも一卵性親子貧血でしたが、鉄剤ですっかり改善しました。例をあげればきりがありません。

もちろん、反抗期には自我の確立など、精神的な影響があるとは思いますが、鉄不足もかなり関係していると確信しています。

反抗期のお子さんへの対応について

栄養療法とは少し話がずれますが、反抗期のお子さんに対処する方法について少し書いておきたいと思います。

私は反抗期の子供を持つ親御さんからの相談を受けることが多いのですが、そのときに必ずお見せしている新聞記事の切り抜きがあります。
期せずしてほとんど同じような内容の投稿が2つあり、それを2つとも持っているのですが、反抗期の真っただ中の本人、14歳の女子中学生の書いたもので、だいたい次のような内容です。

反抗期を早く終わらせたい
私は今、反抗期の真っただ中です。両親には何か言われるたびに「わかってるよ、うるさいな!」と攻撃的な態度をとってしまいます。注意されると、自分が悪いと知っていても「あっそう、わかってるよ。うざいんだよ。」そして母に「その言い方は何、」と注意されると「うるせー」と完全にキレます。学校から帰ると自分の部屋にひきこもり、休みには外出してできるだけ親と顔を合わせないようにしています。

でも。私の本心は、親に対して感謝と申し訳ない気持ちでいっぱいです。「このまま反抗ばかりしていたら将来どうなってしまうだろう」という不安や心配もあるのです。ただ顔を合わせるとわがまま、甘えだとわかっていながらつい乱暴な態度や言葉遣いをしてしまうのです。この矛盾。。。この苦しみ。。。一日も早くこの反抗期が去り素直になって両親にごめんなさいと有難うの気持ちを伝えたいと思います。

お母さんには、この新聞記事を反抗期のお子さんに見せて頂き、
「お母さん、今のあなたの状況がよくわかってるから、待ってるね。」
と声をかけてあげてくださいねとお話しします。

「いらいらするのは栄養が足りないことも原因なのよ。」
と説明してあげることも大切です。

今までに数十人の方が実行なさいましたが、お子さんは皆だまって読んで、そして何も言わず、だまってごはんを食べるようになり、しばらくすると少しずつ落ち着いていったとのことでした。

反抗期のお子さんの言葉にかっとならず、冷静に見守り、愛情を持っていることを伝え、たんぱく質、ビタミン、鉄分いっぱいの美味しいごはんを作ってあげるということが大切で、とても良い方向に向かうと信じています。

そして、サプリメントもお忘れなく!

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